車の査定基準とは
多くの多くの中古車買取店は、JAAI(日本自動車査定協会)が提示する「中古車査定基準」を基準にして車査定をしています。
JAAIの査定基準では、車の「標準状態」が複数の項目で定められており、傷の有無などを元に加減点方式で査定が行われます。
JAAIが定める「標準状態」は以下のとおりです。
JAAIが定める標準状態
外装、内装は無傷とする。
エンジン、足回り関係は、走行に支障なく良好であること。
車検の残月数は3ヶ月以内とする。
走行キロ数は標準走行キロとする。
タイヤの残り溝は1.6mm以上であること。
その他、事故による修復歴、損傷減価要因、改造工作等のないこと。
査定基準の要点を絞ると、以下のようになります。
5つの査定基準
1.外装・内装の状態
2.エンジン・足回りの状態
3.車検の残月数
4.年式・走行距離
5.タイヤのすり減り具合・修復歴・改造歴など
それぞれの査定基準について順番に説明していきます。
外装の査定基準
査定前にできるかぎり車をキレイな状態にしておくこととは査定に有利に働きます。全体をざっと洗車しておきましょう。
凹みや傷の程度が軽い場合は、スプレーやコンパウンドで直しておくと多少査定でプラスになることがあります。
ただし車の修復に慣れていない方や自信が無い方は、ムリに行う必要はありません。
色むらができる場合や傷が余計目立ってしまうと、それこそ査定額が下がる場合もあるからです。
また大きな故障などが見られる場合も、修理に出すと修理代の方が高くつくこともあります。
故障は直さないでそのまま査定に出して、その旨伝えてほうがよいとされています。
エンジン・足回りの状態
査定ではエンジン音やオイル、プラグの状態などから走行に支障がないかどうかがチェックされます。
マフラーなどの足回り部分も査定基準の一つです。
ぜひ査定の前にエンジンや足回りのメンテナンスが行き届いているかチェックしてみてください。
車検の残月数
JAAIの査定基準では、車検の残り月数が3ヶ月以内であることが標準状態とされています。ただし査定の際に車検有効期間は確認されるものの、売る際に調整できるものではないため特に気にする必要はないでしょう。
なお、車検切れになってしまった車も買取は可能です。
年式・走行距離
JAAIの標準状態の一つとして「走行キロ数は標準走行キロとする」とありますが、実際の査定では走行距離だけではなく、年式も合わせて加減点が行われます。
例えば、同じ2年乗った車でも、走行距離が標準より少ない場合は加点されます。
また年式と走行距離が査定額に影響する度合いが車種やグレードによっても異なります。
リセールバリューが高い車は、走行距離が長くても需要があるため、査定額は高くなる傾向があります。
タイヤのすり減り具合・修復歴・事故歴など
タイヤのすり減り具合・修復歴・改造歴なども査定基準の一つです。
タイヤは残り溝が1.6mm(スリップサイン)以上あることが標準状態とされているため、すり減り具合が大きいと減点される可能性があります。
査定額に影響する要素として、修復歴・改造歴もあります。修復歴とは車の骨格に影響する重大な損傷があった記録のことです。
骨格部分に損傷をきたすほど大きな事故を起こした車は、時間が経ってから異常が発生するリスクがあるため、大きな減点となります。
改造車は多くの場合、次のオーナーが見つかりにくくなる可能性があるため、買取価格は下がると見込んでおくと良いでしょう。
また、水没車や雪害車、塩害車なども同様で、修復歴車としてはカウントされませんが、
査定士が見ればわかる状態なので買取価格は低くなると考えた方がいいでしょう。